
札幌駅前通まちづくり株式会社によるエリアマネジメント活動
札幌駅から大通公園までの約520mを対象に、地下歩行空間チ・カ・ホと北3条広場アカプラの指定管理による自主財源創出で年間約60事業のまちづくり活動を展開する先進事例
札幌駅前通まちづくり株式会社は、JR札幌駅から大通公園までの約520m・10街区10haを活動エリアとするエリアマネジメント組織である。2010年9月に設立され、札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)と札幌市北3条広場(アカプラ)の指定管理業務を基幹事業として、年間約3億円の収入を自主財源で創出している。この財源をもとに、アート、イベント、コミュニティ形成、景観整備など年間約60事業のまちづくり活動を展開し、全国のエリアマネジメントの先進事例として知られている。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社、札幌市公式サイト)
札幌駅前通地区では、1987年に地域関係者が「札幌駅前通振興会」を組織し、まちづくり活動の基盤が形成されていた。しかし、個別の活動は散発的であり、地区全体を一体的にマネジメントする仕組みが求められていた。 (参考:札幌市公式サイト)
2011年3月に予定されていた札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)の開通は、まちづくりの転機となった。全長520mにおよぶ地下空間は、単なる通路ではなく、道路部分に加えて「憩いの空間」「交差点広場」などの広場機能を持つ施設として計画された。この広場部分を「札幌駅前通地下広場条例」により位置づけることで、柔軟な活用が可能となる一方、その管理運営を担う主体が必要となった。 (参考:チ・カ・ホ公式サイト)
こうした背景から、2007年10月に会社設立の検討が開始され、地域の個別活動を発展的かつ一体的に展開するための総合調整機能を担う組織として、2010年9月に札幌駅前通まちづくり株式会社が設立された。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 会社情報)
札幌駅前通まちづくり株式会社は2010年9月17日に設立された。資本金は990万円(198株)で、株主は札幌駅前通振興会、駅前通沿道企業10社、駅前通隣接企業4社、札幌商工会議所、札幌市の計17団体・企業で構成される。札幌市からの出資比率は約3%にとどまり、その後の運営は自己財源で賄われている。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 会社情報)
2011年2月に札幌駅前通地下広場(チ・カ・ホ)の指定管理業務を開始し、同年3月にチ・カ・ホが供用開始となった。2014年7月には札幌市北3条広場(アカプラ)の指定管理業務も開始し、地上と地下の両方の公共空間を一体的に管理運営する体制が整った。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 会社情報)
チ・カ・ホでは、通路両側に設けられた「憩いの空間」と交差点下の「交差点広場」において、市民活動やイベント、展示などの多様な活用が行われている。広場活用には4つのコンセプトが定められており、札幌の顔となる空間としてのブランディング推進、市民活動促進と交流促進、エリアマネジメント推進、効率的な管理運営を柱としている。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 チ・カ・ホ)
同社の収入構造は、公共空間の管理運営から生まれる使用料と広告収入を中心としている。2017年度決算では収入約2億8,519万円を計上し、その内訳は壁面広告掲出料が約45%、チ・カ・ホ利用料が約39%、その他アカプラ利用料・主催事業等が約16%となっている。 (参考:新・公民連携最前線)
特に壁面広告は重要な収入源であり、地下歩行空間の壁面スペースを活用した広告事業の稼働率は、長期掲出(3カ月)が2014年以来100%、短期でも約89%と高い水準を維持している。 (参考:新・公民連携最前線)
2019年6月には「札幌駅前通地区まちづくりビジョン」を策定した。2017年5月から約2年間、札幌駅前通協議会内に設置した「都市再生部会」で計20回の議論を重ね、地区の将来像を「国内外からの多様な人々の集積と交流により様々な活動・ビジネスが創出されるまち〜イノベーションエリア〜」と定めた。このビジョンに基づき、地区計画の見直しやまちづくりガイドライン、景観まちづくり指針の策定が進められている。 (参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 ビジョン)
札幌駅前通まちづくり株式会社の最大の特徴は、公共空間の指定管理と広告事業によって自主財源を確保し、補助金に頼らない持続可能なエリアマネジメントを実現している点にある。2017年度決算時点で、設立初年度を除き第2期から第9期まで8期連続黒字を達成しており、支出のうち約8,000万円をまちづくり事業に投下している。 (参考:新・公民連携最前線)
チ・カ・ホ(地下)とアカプラ(地上)という異なる特性を持つ公共空間を一体的に管理することで、地上と地下のにぎわいの連動を図っている。アカプラは道庁赤れんが庁舎へのビスタを活かした約2,800㎡の広場で、「大人の文化を享受できる空間」「札幌の美しさを感じられる空間」「四季を通じて憩い楽しめる空間」の3つのコンセプトのもと運営されている。 (参考:札幌市北3条広場オフィシャルサイト)
株主構成に見られるように、地元企業、商工会議所、行政が出資者として参画し、さらに地区内企業との連携事業も積極的に実施している。2012年には「札幌駅前通地区活性化検討委員会」(2014年に「活性化委員会」へ名称変更)を設立し、アカプラの整備に向けた実証実験を行うなど、官民協働の体制を構築している。 (参考:石塚計画デザイン事務所)
サッポロフラワーカーペット(2014年開始、花びらを敷き詰めて絵を描く市民参加型アート)、500m美術館(地下コンコースを活用したアートギャラリー)との共催、さっぽろホワイトイルミネーションへの参画など、文化・芸術を軸とした事業展開も特徴的である。 (参考:サッポロフラワーカーペット公式サイト、500m美術館)
チ・カ・ホの歩行者通行量は、夏季で1日あたり5〜6万人、冬季で7〜8万人(7:00-19:00の12時間計測)を記録し、計画目標の4万人/日を大きく上回っている。開通前(2010年)の札幌駅前通の歩行者通行量は約3万人/日だったが、開通後5年間で地上・地下合わせて平日約2.3倍、休日約2.9倍に増加した。 (参考:北海道開発局)
「憩いの空間」は約90%、「交差点広場」は約80%の稼働率で活用されており、市民に広く親しまれている。 (参考:都市基盤整備公団)
(参考:札幌駅前通まちづくり株式会社 会社情報)
設立初年度を除き8期連続黒字を達成。収入は年間約3億円規模にまで成長し、まちづくり事業に年間約8,000万円を投下している。 (参考:新・公民連携最前線)
チ・カ・ホは道路と広場の兼用工作物として整備され、「札幌駅前通地下広場条例」により広場部分を位置づけることで、道路のままでは困難なイベント利用や商業利用を可能にした。道路空間を条例により広場化し、指定管理者制度を組み合わせるこの手法は、他地域でも応用可能なモデルである。
地下空間や歩行者通路の壁面を広告媒体として活用し、安定的な収入源を確保する手法は、類似の地下街や公共通路を持つ都市で参考になる。ただし、高い稼働率を維持するには、十分な歩行者通行量と、広告主にとっての媒体価値が前提となる。
沿道企業が株主として参画することで、単なる受益者ではなく当事者としての関与を促している。資本金の約97%を民間が出資し、行政依存度を低く抑えた組織設計は、持続可能なエリアマネジメントの一つのあり方を示している。
2年間・20回の議論を経て策定したまちづくりビジョンは、地権者・企業・行政が将来像を共有し、個別の開発案件を調整する基盤となっている。北海道新幹線延伸を見据えた体制再構築も進められており、長期的な視点でまちづくりを推進する体制が参考となる。
2026年4月時点の調査内容に基づいて作成
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