
上の森公園Park-PFI事業
この記事は、my grooveを運営する株式会社Groove DesignsがAIを活用し独自に調査・作成したものです。
沖縄県与那原町が近隣公園「上の森公園」で進める町2例目のPark-PFI事業。コンビニエンスストアの設置を必須条件とし、その収益でテニスコートとゲートボール場の移設・更新を図る。2026年8月に公募開始、2028年7月の供用開始を予定。
沖縄県与那原町(人口約2.0万人)は、町が管理する近隣公園「上の森公園」(敷地面積16,257㎡、約1.6ha)において、都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した事業の提案者募集を2026年8月12日に開始した。町にとっては、東浜地区の与那古浜公園に続く2例目のPark-PFI事業となる。 (参考:上の森公園Park-PFI事業に係る公募設置等計画の提案者募集について - 与那原町、Park-PFI事業 - 与那原町)
本事業の特徴は、公募対象公園施設(民間収益施設)としてコンビニエンスストアと専用駐車場の設置を必須条件としている点にある。その収益を活用し、老朽化したテニスコートとゲートボール場を園内の別の場所へ移設・更新するとともに、公衆トイレの改修も行う計画である。公募は2026年8月から2027年1月にかけて実施され、2028年1月からの工事着手、2028年7月の供用開始が見込まれている。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
与那原町は町内に11の都市公園(街区公園8、近隣公園2、地区公園1)を有し、供用面積は合計約9.18ha、住民1人当たり4.60㎡である(2023年4月末時点)。このうち上の森公園は、観光交流施設(体育館)、トイレ、複合遊具、駐車場3か所(計104台)、テニスコート、ゲートボール場2面、芝生広場を備える近隣公園で、地域住民が散歩やスポーツで日々訪れ、世代を問わない交流の場としても親しまれてきた。 (参考:公園 - 与那原町)
公募設置等指針は、上の森公園の課題として「既存施設の老朽化への対応や機能更新、公園の利便性及び魅力の向上、周辺施設や地域との連携強化等」を挙げている。実際、テニスコートとゲートボール場は舗装や芝の劣化が進み、既存ゲートボール場の南側では雨天時に排水不良が生じているほか、公衆トイレも老朽化しており、洋式化や設備更新が必要な状態にあった。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
町はこうした施設更新を公費のみで賄うのではなく、民間事業者の資金とノウハウを活用する方針を採った。公募設置等指針では、特定公園施設(テニスコート・ゲートボール場の移設、トイレ更新等)の整備費用について町が負担する上限額をあらかじめ具体的な金額で明示し、それを超える部分は公募対象公園施設(コンビニ)の収益等で賄う構造としている。町負担分の財源には沖縄振興公共投資交付金の活用を予定するとしている。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
与那原町は2026年に町内初のPark-PFI事業として与那古浜公園(東浜地区、マリンタウン公有地活用事業C街区)の整備に着手しており、飲食施設や駐車場、バスケットコート等の整備を進め、2027年5月の供用開始を目指している。上の森公園の事業は、この与那古浜公園に続く町2例目のPark-PFIであり、住宅地に近い内陸の近隣公園という異なる立地・施設条件への展開である。 (参考:与那古浜公園Park-PFI事業 - 与那原町、町初のパークPFIを導入 与那古浜公園が大幅リニューアルへ - 沖縄タイムス)
公募設置等指針の策定・交付(2026年8月)
町は2026年8月12日、上の森公園の現況分析、事業対象地の範囲、施設ごとの整備条件、評価基準までを定めた「上の森公園Park-PFI事業公募設置等指針」を策定し、公式サイトで公開した。指針では敷地面積・用途地域・建ぺい率上限(原則4%+Park-PFI特例10%の計14%)といった都市計画上の条件のほか、公園平面図や既存施設(テニスコート・ゲートボール場)の図面、樹木配置図なども参考資料として提供している。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
段階的な公募スケジュール
公募は複数段階に分けて進められる。質問書の受付は2026年8月31日〜10月23日、参加表明書等の受付は9月18日〜25日、公募設置等計画(事業提案書)の受付は11月9日〜12月1日と設定され、12月16日に一次審査結果とプレゼンテーションの案内が通知される予定である。プレゼンテーションは2027年1月中旬、公募設置等予定者の通知は同年1月下旬に予定されている。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
選定手続きと審査の枠組み
事業者選定は公募型プロポーザル方式で行われ、「与那原町公募型プロポーザル方式による提案者選定等に関する要綱」に基づく選定委員会が審査を担う。審査は、参加資格や法令適合性を確認する第一次審査と、提案内容審査(85点)・価格審査(15点)からなる第二次審査(合計100点満点)の2段階で構成される。提案内容審査は5段階評価(A〜E)で選定委員が採点し、採点の合計が満点の60%に届かない場合や、いずれかの項目でD評価相当の水準(40%未満)にとどまった場合は、応募者は失格として扱われる。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
認定後のスケジュール(設計〜供用開始)
事業者決定後は、2027年3月下旬に公募設置等計画を認定、4月下旬に基本協定を締結し、5月〜12月に町と認定計画提出者との間で設計協議を行う想定である。特定公園施設の建設・譲渡契約は設計完了後速やかに締結し、2028年1月〜5月に工事を実施、工事完了後速やかに特定公園施設を町へ譲渡したうえで、2028年7月の供用開始を予定している。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
コンビニエンスストアを公募対象施設に必須指定
Park-PFI事業では飲食店やカフェなど滞在・集客型の施設が対象となることが多いが、上の森公園ではコンビニエンスストアと専用駐車場の設置を公募対象公園施設として必須条件に位置づけている点が特徴的である。指針ではイートインスペースの導入も求めており、観光目的の賑わい創出というより、住宅地に近い近隣公園ならではの日常生活の利便性向上を主眼に置いた施設選定といえる。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
既存施設を「移設」して収益用地を捻出する土地利用
コンビニエンスストアの建設予定地には、現在使用中のテニスコートの敷地(約1,300㎡)を充てる計画となっている。そのため、指針は特定公園施設の整備条件として、既存テニスコートを隣接するゲートボール場の位置へ、既存ゲートボール場をさらに東側へと、それぞれ玉突き的に移設することを求めている。移設後の施設は高さ4m以上の防球フェンスや、既存コートと同水準の砂入りタイプ人工芝を用いるなど、現状を上回る仕様で整備され、コート間をつなぐ園路・階段や、ゲートボール場利用者向けのシェルター・ベンチも新設される。新たな用地を取得するのではなく、限られた敷地内で機能を再配置することで収益施設用地を生み出す設計である。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
町負担額の上限をあらかじめ数値で明示
指針は、特定公園施設(テニスコート・ゲートボール場移設、トイレ更新等)の整備費用のうち町が負担する金額の上限をあらかじめ具体的な金額で明記し、これを公募条件として固定している。事業者はこの上限内で町負担希望額を提案し、価格審査では希望額の低さ(=町負担軽減の度合い)と使用料提案額の両方が相対評価される。負担上限をあらかじめ公開することで、事業者にとっての予見可能性と、町としての財政規律の両方を確保する設計になっている。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
脱炭素先行地域の枠組みとの接続
与那原町は2022年11月、沖縄県内で初めて環境省の「脱炭素先行地域」に選定され、東浜地区のマリンタウンエリアと町内全域の公共施設を対象範囲に定め、2023年度から2027年度の5年間で電力使用に起因するCO2排出の実質ゼロ達成を目指す取組を進めている。上の森公園の公募設置等指針でも、自家消費型太陽光発電・蓄電池の導入など脱炭素に関する取組を任意提案として求めており、単体の公園整備にとどまらず町全体の脱炭素戦略の一部として位置づけられている。 (参考:与那原 脱炭素先行地域に 環境省選定 県内初、東浜で実証 - 琉球新報、上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
2026年8月28日の調査時点で、事業は公募設置等指針の交付と提案者募集の開始という手続きの立ち上げ段階にあり、事業者の選定や施設整備の実績はまだ生じていない。調査時点で確認できる到達点は、公募スケジュール・評価基準・費用負担の枠組みが具体的な数値とともに公表されたことである。 (参考:上の森公園Park-PFI事業 公募設置等指針 - 与那原町)
与那原町にとっては、2026年に着手した与那古浜公園に続く2件目のPark-PFI事業への展開であり、単発の事例にとどまらず、Park-PFIという制度を町内の複数の公園に段階的に適用する動きが確認できる点も、調査時点における事実として記録できる。 (参考:Park-PFI事業 - 与那原町)
「稼ぐ公園」ではなく「暮らしの利便性」としてのPark-PFI
多くのPark-PFI事例がカフェやレストランによる賑わい創出・観光集客を志向するのに対し、上の森公園はコンビニエンスストアという日常利用施設を核に据えている。住宅地に隣接し観光拠点としての集客力を期待しにくい近隣公園であっても、生活利便施設を収益施設として位置づければPark-PFIの収益還元モデルが成立し得ることを示す事例であり、観光資源に乏しい地域の公園整備を検討する自治体にとって参考になる視点である。
既存施設の移設・再配置による用地捻出という選択肢
新たな用地取得や公園区域の拡張を伴わずに、既存のテニスコートとゲートボール場を園内で玉突き的に移設することで、収益施設の建設用地を生み出している点は、敷地に余裕のない中小規模の近隣公園でPark-PFIを検討する自治体にとって具体的な手法上の参考になる。既存施設の統廃合や再配置を組み合わせることで、限られた敷地でも収益施設と公共施設更新の両立を図れる可能性を示している。
町負担の上限額を公募条件として明示する透明性
特定公園施設の整備費用に町が負担する金額の上限をあらかじめ数値で指針に明記し、事業者提案と価格審査の基準として固定する手法は、事業者にとっての予見可能性を高めるとともに、住民や議会への説明責任を果たしやすくする。財政負担の透明化を図りながら民間資金を呼び込みたい自治体にとって、負担上限の事前明示は再現性のある手法である。
1件の経験を踏まえて次の案件へ制度を横展開する段階的導入
与那原町は、東浜地区の与那古浜公園で得たPark-PFI導入の実務経験を土台に、内陸の近隣公園である上の森公園という異なる立地・施設条件へと制度を展開している。最初の1件で得た公募手続きや契約スキームの知見を、規模や特性の異なる次の公園に応用していくという段階的な導入戦略は、Park-PFIの導入を検討し始めたばかりの自治体にとっても、いきなり大規模な公園で導入するのではなく、まず小さな実績を積み上げるアプローチとして参考になる。
2026年8月時点の調査内容に基づいて作成
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