
福山市立大学×コパックス×まるか食品 産学連携商品開発
この記事は、my grooveを運営する株式会社Groove DesignsがAIを活用し独自に調査・作成したものです。
福山市立大学の学生が地場の包装資材商社コパックスを仲介役に、紙おしぼり「お手福」からうどん「福香るばらうどん」、おつまみ「推し天。」まで、毎年異なる食品メーカーと組んで商品化を重ねる産学連携の継続モデル。
福山市立大学都市経営学部の学生が、地元の包装資材商社である株式会社コパックスを仲介役として、毎年異なる食品・資材メーカーと組んで商品を継続的に商品化してきた産学連携の取り組みである。2024年度に紙おしぼり「お手福」、2025年度に讃岐うどんの老舗・石丸製麺と組んだ「福香る ばらうどん」、おつまみスナックのまるか食品と組んだ「推し天。」を相次いで発売し、2026年度も別の食品メーカーとの開発を継続中である。1つの企業と1商品で完結する単発の共同開発ではなく、コパックスが毎年新しいパートナー企業を連れてくることで、同じ学生グループが年度をまたいで複数の商品化サイクルを経験できる仕組みになっている点が特徴である。 (参考:福山発・バラ香る紙おしぼり「お手福」デビュー!|福山市立大学、讃岐うどんの老舗メーカーとのコラボで「福香る ばらうどん」がデビュー!|福山市立大学、ついに完成!おつまみスナックメーカーとのコラボで「推し天。」がデビュー!|福山市立大学)
福山市は2025年5月に第20回世界バラ会議福山大会2025を開催することが決まっており、市内では「バラのまち福山」を盛り上げる機運づくりが求められていた。この文脈の中で2024年2月、市内で開催されたビジネス交流フェアにおいて、福山市立大学と包装資材商社コパックスのスタッフが顔を合わせ、「世界バラ会議福山大会にちなんだ新商品開発」というテーマで意気投合したことが、一連のプロジェクトの出発点になった。 (参考:福山発・バラ香る紙おしぼり「お手福」デビュー!|福山市立大学、大会概要|第20回世界バラ会議福山大会2025)
コパックスにとって、大学と組んだ商品開発は「会社として初めての産学連携事業」であり、進め方が定まったスキームは存在しなかった。一方、福山市立大学の都市経営学部は、計画・デザイン(工学系)、経済・経営(経済学系)、共生・開発(社会学系)の3領域を横断しながら、行政や企業と連携した実践型の授業を重視する方針を持っていたが、学生が実際に店頭で販売される商品を企画から発売まで一貫して手掛ける経験を積める場は限られていた。バラ会議という一過性の話題づくりをきっかけに、双方が手探りで協働を始めた点が出発点の特徴である。 (参考:福山市立大学/都市経営学部|スタディサプリ 進路)
1. 出会いと第1弾「お手福」(2024年度)
2024年2月のビジネス交流フェアでの出会いから協働が始まり、都市経営学部3年生9人が商品開発に参画した。ミーティングを重ねながら約半年で商品化にこぎつけ、学生は「お手拭き」と「福山」を組み合わせて商品名を発案し、ピンクを基調としたパッケージデザインにも学生の意見を反映させた。素材にはコットン100%の生分解性不織布を採用し、製造過程で生じる端材を一部リサイクルしたほか、印刷インキにもバイオマス由来のものを用いるなど環境配慮も組み込まれている。2024年9月30日に新商品発表会を開催し、10月1日に発売した。 (参考:福山発・バラ香る紙おしぼり「お手福」デビュー!|福山市立大学、おしぼり『お手福』を発売いたしました。|株式会社コパックス)
お手福は世界バラ会議福山大会2025の記念事業に採択され、市内イベントでの配布に加え、2025年4月には女子ハンドボールトップリーグチームへの差し入れ、5月にはRCC「イマナマ」出演者・スタッフへの差し入れなど、発売後もメディアやスポーツチームを通じたPRの場面で継続的に活用された。 (参考:「お手福」を女子ハンドボールトップリーグチームに差し入れをしてPRしました!|福山市立大学、「お手福」をRCC様の「イマナマ」出演者様、スタッフ様に差し入れをしてPRしました!|福山市立大学)
2. 第2弾「福香る ばらうどん」(2024〜2025年度)
お手福の発売から間もない2025年1月、7人の都市経営学部3年生が香川県高松市の石丸製麺(讃岐うどんの老舗メーカー)を訪問し、うどんの製造から包装・箱詰めまでをひとつのラインでこなす工程を見学した。試食や意見交換を重ねた上で、2025年3月28日に新商品発表会を開催し、ローズエキスを練り込んだ「福香る ばらうどん」がデビューした。4月4日から大学食堂での提供を開始し、価格は学食で500円、スーパー等での店頭販売(2食入り)は880円(税込)に設定された。商品名やパッケージデザインの決定には、お手福の開発に携わったのと同じ学生グループが引き続き関わっている。 (参考:産学連携の一環で、学生が石丸製麺株式会社様のうどん工場を見学させていただきました|福山市立大学、讃岐うどんの老舗メーカーとのコラボで「福香る ばらうどん」がデビュー!|福山市立大学)
3. 第3弾「推し天。」(2025年度)
2025年6月、都市経営学部の学生が今度は尾道市のまるか食品を訪問し、工場を見学したほか、試食をしながら打ち合わせを行った。まるか食品は主力商品「イカ天瀬戸内れもん味」が2023年の発売10周年時点で累計2,800万袋を突破するロングセラーとなっている地場の海産珍味・スナックメーカーであり、学生にとっては全国区で流通する商品開発の現場に触れる機会となった。学生は味の選定・コンセプトづくり・ネーミング・パッケージデザインに携わり、「イカ天瀬戸内れもん味」「韓国風のり天」「はちみつバターソルトのり天」の3種を詰め合わせたアソート「推し天。」を企画した。 (参考:【産学連携レポート(途中経過)】コパックス様×まるか食品様×福山市立大学のプロジェクトがスタート!|福山市立大学、イカ天瀬戸内れもん味 広島県尾道市 まるか食品 こうしてヒット商品は生まれた!|日商Assist Biz)
2025年10月17日に新商品発表会を開催し、同時期の10月22〜23日には福山ビッグ・ローズで食品業界向けの専門展示会「しまなみPACK 2025」が開催されコパックスが出展、11月4日から大学生協売店(756円)に加え、福山市内のスーパーや尾道市内の直売店で販売を開始した。 (参考:ついに完成!おつまみスナックメーカーとのコラボで「推し天。」がデビュー!|福山市立大学、【新発売】産学連携商品「推し天。」11月4日(火)から大学生協で販売スタート!|福山市立大学、開催概要|しまなみPACK)
4. 継続する年次サイクル(2026年度〜)
2026年度に入ってからも、コパックスは新たなパートナーとして福山市鞆町の食品メーカー阿藻珍味を迎え、都市経営学部の学生との商品開発を継続している。2026年5月時点で複数回の打ち合わせと試食を重ねており、同年10月開催予定の「しまなみPACK 2026」でのお披露目が予定されている。 (参考:【産学連携レポート(途中経過)】コパックス様×阿藻珍味様×福山市立大学のプロジェクトがスタート!|福山市立大学)
1. 「仲介役」を固定し、パートナー企業を毎年入れ替える構造
大学発の商品開発型産学連携は、特定のゼミと特定の企業が単発、あるいは長期の1対1関係で取り組むケースが一般的である。本事例では、包装資材商社であるコパックスが継続的に仲介役を担い、紙おしぼりメーカー、讃岐うどんの老舗、海産珍味メーカー、練り物メーカーと、業種の異なる企業を毎年連れてくる形で商品開発を重ねている。企業側からみれば、既存の取引先であるコパックスとの関係を通じて低いハードルで大学連携に参加でき、大学側からみれば1つの窓口企業を介して複数業種の企業と接点を持てる、双方にメリットのある仲介構造になっている点が独自性である。
2. 同じ学生グループが複数年度・複数商品にわたって開発サイクルを反復
お手福とばらうどんの開発には同じ都市経営学部3年生のグループが連続して携わっており、1つの企業・1つの商品で終わらず、「工場見学・試食→ネーミング・パッケージ決定→発表会→販売開始」という一連の商品化プロセスを年度内に複数回経験できる設計になっている。単発のワークショップ的な産学連携ではなく、実際に店頭に並ぶ商品を反復して生み出す実践学習の場になっている点が特徴的である。
3. 業界向け専門展示会を年次のお披露目の場として活用
推し天は、一般消費者向けのイベントではなく、食品業界のバイヤーや流通関係者が集まる専門展示会「しまなみPACK」での披露を経て市場投入されている。学生の商品開発を大学構内や地域イベントでの一過性のPRにとどめず、実際の商流・バイヤーが集まる場に接続することで、地元スーパーや直売店といった学外流通への展開につなげている。
2024年10月の「お手福」、2025年4月の「福香る ばらうどん」、2025年11月の「推し天。」と、約2年間で3商品を継続的に商品化・市場投入した。 (参考:福山発・バラ香る紙おしぼり「お手福」デビュー!|福山市立大学、讃岐うどんの老舗メーカーとのコラボで「福香る ばらうどん」がデビュー!|福山市立大学、【新発売】産学連携商品「推し天。」11月4日(火)から大学生協で販売スタート!|福山市立大学)
いずれの商品も大学生協売店にとどまらず、福山市内のスーパーや尾道市内の直売店など、学内の枠を超えた一般流通での販売を実現している。 (参考:【新発売】産学連携商品「推し天。」11月4日(火)から大学生協で販売スタート!|福山市立大学)
お手福は世界バラ会議福山大会2025の記念事業として採択されたほか、テレビ番組出演者への差し入れやスポーツチームへの提供など、発売後も商品自体が広報・PRツールとして継続的に活用されている。 (参考:「お手福」を女子ハンドボールトップリーグチームに差し入れをしてPRしました!|福山市立大学、「お手福」をRCC様の「イマナマ」出演者様、スタッフ様に差し入れをしてPRしました!|福山市立大学)
2026年度も新たなパートナー企業(阿藻珍味)との第4弾プロジェクトが進行しており、単年度で終わらず複数年にわたって継続する枠組みとして定着しつつある。 (参考:【産学連携レポート(途中経過)】コパックス様×阿藻珍味様×福山市立大学のプロジェクトがスタート!|福山市立大学)
地元の商社・卸業を「マッチングのハブ」に据える設計は再現性が高い。 大学の教員や連携部門が個々の食品・製造業者と一から関係を築くのではなく、すでに地域の複数企業と取引関係を持つ商社・卸業をパートナーに置くことで、大学側は新規開拓の負担を抑えながら、企業側も既存取引先経由の紹介という心理的ハードルの低い形で産学連携に参加できる。地場に包装資材、印刷、物流など複数の業種を横断して取引する企業がある地域であれば、同様の仲介モデルは応用しやすい。
単発の「共同開発イベント」ではなく、年次で反復できる型にすることが継続の鍵になる。 本事例では「工場見学・試食→ネーミング・パッケージ決定→発表会→販売開始」という一連の型が確立されており、パートナー企業が変わっても同じ型を繰り返し適用できる。型化によって、教員・学生・企業のいずれにとっても、毎回ゼロから進め方を設計し直す負担が生じにくい構造になっている。
地域の話題性を初回のきっかけに使いつつ、その後は話題性に依存しない継続の仕組みへ移行している点も参考になる。 お手福・福香るばらうどんは世界バラ会議という一過性の追い風を活用して始まったが、推し天以降は特定イベントに紐づかない通常商品として展開されており、一過性のブームで終わらせず、企業のマーケティング活動として定着させる設計への移行が見て取れる。
2026年9月時点の調査内容に基づいて作成
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