Loading...
全国のまちづくり事例記事
上野まちづくり協議会と上野広小路ヒロバ化社会実験
上野まちづくり協議会と上野広小路ヒロバ化社会実験

上野まちづくり協議会と上野広小路ヒロバ化社会実験

上野まちづくり協議会と上野広小路ヒロバ化社会実験

この記事は、my grooveを運営する株式会社Groove DesignsがAIを活用し独自に調査・作成したものです。

東京都
台東区
#ウォーカブル
#公共空間活用
#公民連携
#エリアビジョン
#まちづくり
#ワークショップ
#社会実験
#上野広小路ヒロバ化社会実験
#上野博覧参道
#東叡山寛永寺
#上野地区まちづくりビジョン推進会議
#袴腰広場
#交通量調査
#交差点需要率
#furari
#都市計画道路

東京都台東区の上野中央通りで、地元商店会等でつくる上野まちづくり協議会と台東区が2023〜2025年の3か年計画で実施した歩行者空間化の社会実験。交通量調査による効果検証と寛永寺創建400年に連動したテーマ設定で、幹線道路の恒久整備に向けた合意形成を段階的に進めるプロセスを追う。

概要

上野まちづくり協議会は、アメ横商店街連合会、上野中央通り商店会、ジュエリータウンおかちまち等、上野中央通り周辺の商店会・団体で構成する任意団体である。上野恩賜公園(杜)、アメ横等の商業エリア(まち)、JR上野駅(駅)が至近距離にありながら、その間を幹線道路である中央通りが分断している状況を踏まえ、台東区と連携して中央通りの車道を歩行者空間として開放する「上野広小路ヒロバ化社会実験」を2023年から2025年にかけて3か年連続で実施した。 (参考:上野まちづくり協議会公式サイト、台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

3年目となる2025年11月2日の実験では、寛永寺創建400年という節目に合わせテーマを「上野博覧参道」とし、地元10団体以上によるマーケット・ワークショップ・音楽演奏を実施したほか、実験前後の自動車交通量を定量的に比較調査し、恒久的な空間再編に向けた技術的な判断材料の蓄積を進めている点が特徴である。 (参考:台東区「令和7年11月2日『上野広小路ヒロバ化社会実験』を実施します!」)

背景・課題

上野中央通りは、寛永2年(1625年)の東叡山寛永寺創建に伴う門前町として発展した歴史を持つ商業軸である。上野恩賜公園に集積する博物館・美術館・動物園等の文化資産と、アメ横をはじめとする商業エリア、JR上野駅・京成上野駅という交通結節点が近接しているにもかかわらず、その中心を貫く中央通りは自動車交通量の多い幹線道路(東京都市計画道路放射路線)であり、歩行者が公園側とまち側を回遊しにくい構造になっていた。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

上野まちづくり協議会の母体となる検討は2015年度に始まった。地元商店会等による準備会を経て2015〜2017年度に「上野まちづくりビジョン会議準備会」を計19回開催し、上野駅周辺や回遊性創出等をテーマに議論を重ねたうえで、2018年に台東区の依頼により「上野まちづくりビジョン素案」を作成した。台東区はこれを踏まえ、概ね2040年代頃を見据えた将来像をまとめた「上野地区まちづくりビジョン」を2020年3月に取りまとめ、歩行者優先で居心地の良いウォーカブルなまちづくりを区の方針として掲げた。地元組織は同年6月、名称を現在の「上野まちづくり協議会」に改めている。 (参考:上野まちづくり協議会「これまでのあゆみ」、上野まちづくり協議会「定款」、台東区「上野地区まちづくりビジョンについて」)

ただし、中央通りは都市計画道路として位置づけられた幹線道路であるため、車道を恒久的に歩行者空間へ転換するには、道路管理者・交通管理者(警察)・都市計画の決定権者など複数機関の合意形成が必要となる。区の推進会議では、一過性のイベントであれば道路使用で対応できるが恒久的な転換には慎重な検討が必要だとの認識がオブザーバーの発言として示されており、いきなり本格整備に進むのではなく、影響を検証しながら段階的に合意形成を進める手段として、複数年にわたる社会実験というアプローチが選ばれた。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

なお、隣接する仲町通り等では2023年12月、台東区道として全国で初めて「ほこみち」(歩行者利便増進道路)に指定されるなど、上野エリア全体で道路空間の柔軟な活用に向けた制度整備が並行して進んでいる。中央通り自体はほこみち指定を受けているわけではなく、社会実験という形でその可能性を探っている段階にある。 (参考:KURU KURA「上野恩賜公園の南側に『ほこみち』誕生!」)

取り組みのプロセス

1. ビジョン推進体制の構築(2020〜2021年)

台東区は2020年3月のビジョン策定後、学識経験者やまちづくり関係団体、鉄道事業者、区を構成メンバーとする「上野地区まちづくりビジョン推進会議」を新たに発足させ、2021年1月の第1回会議以降、基盤整備推進部会とまちづくり推進部会の2部会で継続的に検討を行う体制を整えた。上野まちづくり協議会は、主に地元の商店会・団体で構成するまちづくり推進部会側の中心的な担い手として参画している。 (参考:台東区「上野地区まちづくり推進について」)

2. 初年度:上野広小路ヒロバ化実験(2023年11月26日)

第1回の社会実験を、中央通りの京成上野駅前区間と上野恩賜公園の袴腰広場で実施した。モビリティカーの体験会やキッチンカー出店、音楽演奏等を行い、車道を歩行者空間として開放できるかをまず実験的に検証する内容だった。実施にあたっては、基盤整備推進部会での議論を踏まえ、ウォーカブル化に先立って自動車交通量調査を土台とする方針が確認され、昭和通りからの右折制御など上野警察と連携した交通規制計画が組まれた。実験後の調査では自動車交通に顕著な支障は見られず、翌年1月の推進会議では、初年度の実行委員長を務めた委員から、まちづくり協議会側は次年度以降最低でも3年程度は継続したい意向であり台東区もこれをバックアップする方針である旨の発言があり、3か年計画としての実施が固まった。 (参考:ウエノモリトマチNEWS「上野広小路ヒロバ化実験」告知、台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

3. 2年目:会場を駅前区間に移して実施(2024年10月27日)

第2回は会場をJR上野駅広小路口前・不忍口前の中央通りに移し、14時から20時まで実施した。マーケットの出店や音楽演奏を通じて、杜・まち・駅の回遊性向上を検証する内容は初年度から引き継がれている。 (参考:Yahoo!くらし「上野広小路ヒロバ化社会実験を開催します」)

4. 3年目:寛永寺創建400年と連動したテーマ設定(2025年11月2日)

最終年となる2025年は、中央通りが寛永寺の旧参道であったことにちなみ、同寺の創建400年という節目に合わせてテーマを「上野博覧参道」と設定した。会場は上野公園前交差点から上野広小路交差点までの中央通り区間と袴腰広場で、11時から16時(車道部以外は20時まで)実施された。アメ横商店街連合会や上野中央通り商店会等の商店会に加え、上野文化の杜新構想実行委員会、飲食店有志による実行委員会、地域のクリエイティブ拠点等、12団体が参画して飲食・物販の出店や体験型ワークショップ、ステージでの演奏を分担して構成した。あわせて、寛永寺根本中堂の天井絵「叡嶽双龍」の12月一般公開に先立つ特別公開を、デジタルスタンプラリーアプリ「furari」の参加特典と組み合わせ、道路空間の実験と寺院の記念事業を接続する仕掛けを設けた。 (参考:台東区「令和7年11月2日『上野広小路ヒロバ化社会実験』を実施します!」、台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

5. 効果検証と3か年の振り返り

2025年の実験では、平常時(休日・平日)と実験当日の自動車交通量を市内複数の交差点で比較調査し、交差点需要率や車線別の混雑度、周辺駐車場の稼働状況を計測した。台東区の資料では、3か年の実施を踏まえて「3か年の振り返りを行い、今後の将来像の検討」を行う段階に入ったことが明記されており、単発のイベント評価にとどまらず、当初から期間を区切った検証サイクルとして設計されていたことがうかがえる。 (参考:台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

この事例の特徴

1. 「まず3年」という時間軸を関係者間で先に共有した設計

初年度の実験結果を踏まえ、協議会側から「最低でも3年程度」という継続期間を早い段階で明言し、台東区もこれをバックアップする方針を確認したうえで2023〜2025年の3か年計画として実施した。単年度のにぎわいイベントとして都度予算・体制を確保し直すのではなく、複数年の検証サイクルをあらかじめ合意しておく設計になっている。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

2. 交通影響を定量指標で語る検証プロセス

歩行者空間化の実験でありながら、実施のたびに平常時と実験時の自動車交通量を比較調査し、交差点需要率や車線別混雑度という交通工学上の指標で「問題の有無」を確認している。基盤整備推進部会では、ウォーカブル化を進める前提として自動車交通調査をまず土台とすべきだという方向性が共有されており、感覚的な賑わい評価だけでなく、道路管理者や警察との合意形成に耐えるデータの蓄積を意図した設計になっている。 (参考:台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

3. 外部の記念性を回遊のきっかけに組み込むテーマ設計

2025年は、協議会や台東区が単独で作り出せるものではない「寛永寺創建400年」という外部の節目を捉え、天井絵の特別公開やスタンプラリーアプリと連動させることで、歩行者天国そのものに加えて、寺社という地域資源への来訪動機を重ね合わせた。台東区の推進会議でも、周年行事等の「節目」を杜とまちの連携を進める共通の機会として位置づける議論がなされている。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録、artexhibition.jp「上野寛永寺の天井絵『叡嶽双龍』に手塚雄二さんが画竜点睛」)

4. 商店会以外の多様な担い手による共催型の運営

2025年の実験には、アメ横商店街連合会や上野中央通り商店会等の商店会に加え、文化施設の連携組織である上野文化の杜新構想実行委員会、飲食店有志の実行委員会、地域のクリエイティブ拠点等、性質の異なる12団体が参画した。商店会単独では担いきれない企画の量と多様性を、複数の異なる立場の団体で分担する運営体制になっている。 (参考:台東区「令和7年11月2日『上野広小路ヒロバ化社会実験』を実施します!」)

5. 官民学連携の推進会議に組み込まれた位置づけ

上野広小路ヒロバ化社会実験は単独のイベントではなく、学識経験者・鉄道事業者・区で構成する「上野地区まちづくりビジョン推進会議」の基盤整備推進部会・まちづくり推進部会双方の検討事項として位置づけられている。技術的な交通検討と、地元の企画・運営が同じ会議体の中で継続的にすり合わされる構造になっている。 (参考:台東区「上野地区まちづくり推進について」)

調査時点の成果

1. 3か年計画を計画どおり完遂

協議会が2023年の初回実験後に表明した「最低でも3年程度」の方針どおり、2023年・2024年・2025年と3年連続で社会実験を実施し、当初のロードマップを実行に移した。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

2. 交通影響に関する定量的な確認

2025年の実験では、平常時(休日・平日)と実験当日の自動車交通量を比較した結果、交差点需要率・車線別混雑度ともに全調査地点で上限値以下となり、「自動車交通に係る大きな問題は発生しなかった」ことが公式資料で確認された。一部交差点では平常時より交通量の増加が見られたが、これは同時期に行われていた首都高速道路のETC専用化工事に伴う入谷入口の閉鎖の影響と分析されており、実験そのものに起因するものではないと整理されている。周辺の大規模駐車場についても、施設によって平常時よりやや減少したものから約1割増加したものまで幅があり、大きな偏りは見られなかった。 (参考:台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

3. 地域資源への回遊意識の可視化

実験時に実施した来訪者調査のクロス集計からは、上野を「歴史的なまち」と捉える来訪者ほど、寛永寺を含む上野恩賜公園エリアを「一番のお気に入りの場所」に挙げる傾向が確認された。文化施設や動物園といった選択肢とは別に、寺社を含む公園エリアへの支持が際立って多かったことから、寛永寺が回遊拠点として持つ潜在力が定性的に裏付けられた。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

4. 区の公式な政策検討プロセスへの組み込み

社会実験の実施結果は、区議会の産業建設委員会資料や上野地区まちづくりビジョン推進会議の議事録として継続的に共有され、2024年2月には東京国立博物館平成館で開催されたシンポジウムのパネルディスカッションのテーマとしても取り上げられるなど、地元団体の単発活動にとどまらず区の公式な政策検討プロセスに組み込まれている。 (参考:台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

5. 恒久化の是非は依然として検討段階

一方で、3か年の実験を経てもなお、中央通りの恒久的な歩行者空間化については「今後の将来像の検討」段階にとどまる。中央通りが東京都市計画道路放射の幹線道路であるという位置づけ上、道路管理者・交通管理者・都市計画決定権者等、複数機関の合意形成が今後の課題として残されており、社会実験の成功がそのまま本格整備の決定を意味するものではない。 (参考:台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」、台東区「第4回上野地区まちづくりビジョン推進会議」議事録)

他地域への示唆

1. 社会実験を「単発イベント」ではなく「複数年ロードマップ」として設計する

上野の事例は、初年度の実験結果を踏まえて早い段階で「最低3年」という期間を関係者間で共有し、行政側もそれをバックアップする方針を明示した点に特徴がある。幹線道路のような恒久的な空間再編の判断には、1回の実験だけでは判断材料が不足しがちである。年度ごとに予算・体制をゼロから積み上げ直すのではなく、当初から複数年の検証サイクルを関係者間で握っておくアプローチは、同様の道路空間活用を検討する他地域でも再現しやすい。

2. 交通影響を定量データで示し、懸念に応える

歩行者空間化の議論では「渋滞するのではないか」という懸念が合意形成の壁になりやすい。上野の事例は、実験のたびに交差点需要率や車線別混雑度といった交通工学的な指標を計測し、公式資料として公開することで、感覚的な賛否ではなくデータに基づく議論を可能にしている。交通量調査を先行させてから空間活用を検討するという順序自体も含め、幹線道路を抱える他都市で応用しやすい手法である。 (参考:台東区産業建設委員会資料「社会実験の詳細」)

3. 地域固有の周年行事・文化資源を来訪動機に重ね合わせる

寛永寺創建400年という、地域単独では作り出せない「外部から与えられた記念性」を、道路空間活用の実験テーマに組み込むことで、来街の動機と回遊動線を同時に設計した。同様に周年行事や文化財の公開契機を持つ歴史的市街地は少なくなく、汎用性の高い発想といえる。

4. 商店会だけに頼らない分担運営の体制をつくる

上野の事例では、商店会に加えて文化施設の連携組織、飲食店有志、地域のクリエイティブ拠点等、性質の異なる複数の団体が「参画」という形でコンテンツを分担した。商店会の規模や体力に依存せず、多様な立場の団体を巻き込むことで負担と企画の両方を分散させる体制は、商業集積の薄い地域でも応用しうる。

5. 恒久化に必要な合意形成の主体と手続きを早期に可視化する

上野の事例では、対象道路が都市計画道路であるため、恒久的な歩行者空間化には道路管理者・交通管理者・都市計画決定権者等、複数機関の合意が必要であることが検討の早い段階から共有されている。社会実験を「いつか本格化するかもしれない」という漠然とした期待にとどめず、必要な合意形成の主体と手続きを関係者間で明確にしておくことは、同様の取組みを企画する他地域にとって現実的な計画づくりの参考になる。

参照元


2026年9月時点の調査内容に基づいて作成

東京都
台東区
#ウォーカブル
#公共空間活用
#公民連携
#エリアビジョン
#まちづくり
#ワークショップ
#社会実験
#上野広小路ヒロバ化社会実験
#上野博覧参道
#東叡山寛永寺
#上野地区まちづくりビジョン推進会議
#袴腰広場
#交通量調査
#交差点需要率
#furari
#都市計画道路

この記事は公開情報に基づき、AIを用いた詳細調査により作成されました。記事内容への修正依頼、お問合せ等は以下までお寄せください。

問い合わせ:support@groove-designs.com

よくあるご質問(FAQ)もあわせてご確認ください。


東京都の他の事例

東京都 / 世田谷区

三茶WORK(三軒茶屋の地域密着コワーキング+コミュニティ)

東京都世田谷区・三軒茶屋で住民有志が2019年に開業したコワーキング「三茶WORK」。約200名の会員コミュニティを基盤に、マーケット主催、区の起業支援受託、地域メディア運営、茶沢通りの公共空間社会実験まで担い、民間発のまちづくりの担い手へと発展した事例。

#地域交流拠点
#地域コミュニティ
#コミュニティ形成

活動のテーマで探す

#

総合計画

#

まちづくり指針

#

エリアビジョン

#

景観計画

#

緑の基本計画

#

公共空間活用

#

ウォーカブル

#

公園活用

#

防災・減災

#

空き家活用

#

エリアプラットフォーム

#

公民連携プラットフォーム

#

公民連携

#

地域コミュニティ

#

地域交流拠点

#

多文化共生

#

子育て支援

#

文化芸術

#

自動運転バス

#

モビリティマネジメント

#

モビリティハブ

#

関係人口

#

移住促進

#

探究学習

#

グリーンインフラ

#

生物多様性

#

参加型予算

#

都市整備

#

まちなか

#

駅前広場

#

協働のまちづくり

#

リノベーションまちづくり

#

フューチャーセンター

#

スマートシティ

#

AI

#

リビングラボ

#

空きスペース活用

#

居場所づくり

#

子ども食堂

#

沿線まちづくり

#

健康

#

社会教育

#

持続可能な都市

#

計画策定

#

まちづくり

#

コミュニティ形成

#

ワークショップ

#

社会実験

#

市民参加

#

子ども・若者

#

子育て世代

#

シニア

©︎ 2022 Groove Designs, Ltd.