
第2次札幌市ICT活用戦略
札幌市が2025年3月に策定した第2次ICT活用戦略。DATA-SMART CITY SAPPOROを基盤に、官民データ協調利用と人流センサー等を活用したまちづくりDXの方向性を示す8年間の計画。
札幌市は2025年3月、まちづくりにおけるICTやデータの活用を積極的に進める新たな指針として「第2次札幌市ICT活用戦略」を策定した。計画期間は2024年度から2031年度までの8年間で、人口減少や高齢化による地域課題、また経済・社会環境の変化への対応力を高め、市民サービスをより便利にすることを目指している。2017年策定・2020年改定の初代戦略を発展させ、「DATA-SMART CITY SAPPORO」を核とした官民データ協調利用の推進や、人流センサーを活用した都市課題解決など、札幌市独自のスマートシティ施策を体系化している。 (参考:第2次札幌市ICT活用戦略/札幌市)
札幌市は2017年3月に初の「札幌市ICT活用戦略」を策定し、およそ10年先を見通した中期的なICT活用の指針を定めた。2020年3月にはICTを取り巻く環境の変化を踏まえた見直しを実施し、「生活」「経済」「教育」「行政」の4分野6項目でICT活用施策を推進してきた。 (参考:札幌市ICT活用戦略/札幌市)
しかし、スマートフォンをはじめとするデジタル技術の急速な社会浸透により、ICTやデータの利活用は市民サービスの根幹を支える要素へと変化した。同時に、札幌市は人口減少の局面を迎えつつあり、高齢化する地域コミュニティへの対応、雪対策、観光マーケティングなど複合的な都市課題への取り組みが求められていた。こうした環境変化を受け、新たな指針の策定が必要となった。 (参考:札幌市ICT活用戦略検討有識者会議)
2024年度に「札幌市ICT活用戦略検討有識者会議」を設置し、全3回の会議を開催した。第1回(2024年8月5日)では座長選任と策定スケジュールを確認、第2回(9月12日)では市民アンケート結果やテレワークの動向を踏まえた戦略案を審議、第3回(10月11日)で戦略骨子をとりまとめた。有識者会議はICT技術や社会動向の変化を踏まえた戦略の適時改定と、産学官が連携した施策の進捗確認を担っている。 (参考:札幌市ICT活用戦略検討有識者会議(第2次)/札幌市)
2024年8月22日から9月6日にかけて、札幌市内に居住または勤務する市民を対象にICT活用に関するアンケート調査を実施した。調査ではICTの活用状況や今後の活用意向、市の情報化施策に対する意見を収集し、戦略策定の基礎資料とした。今後期待するICT活用の取組分野としては、「安全・安心なまちづくり」「行政の効率化」「暮らしの向上」への関心が高いことが明らかになった。 (参考:令和6年度ICT活用に関するアンケート調査/札幌市)
2025年2月12日から3月13日まで、第2次戦略案に対するパブリックコメントを実施した。市本庁舎や区役所等での資料配布に加え、ウェブサイトでも意見を募集し、寄せられた意見の概要と市の考え方を公表している。 (参考:第2次札幌市ICT活用戦略/札幌市)
札幌市のICT活用戦略の特徴は、2018年1月31日に開設した「札幌市ICT活用プラットフォーム DATA-SMART CITY SAPPORO」を核としたデータ利活用の推進にある。このプラットフォームは札幌市とさっぽろ産業振興財団が共同運営し、官民が保有するオープンデータやビッグデータの収集・管理・提供を行う共通基盤として機能している。防災、人口、交通、保健・福祉、経済・観光など11分野にわたるデータセットを公開し、機械判読可能な形式で二次利用を可能としている。 (参考:DATA-SMART CITY SAPPORO)
2019年7月には、札幌市ICT活用プラットフォームの新たな運営組織として「一般社団法人札幌圏地域データ活用推進機構(SARD)」を設立した。札幌市、北洋銀行、北海道銀行、北海道新聞社、NTT、イオン北海道など11の自治体・企業が参画し、観光客の行動履歴や購買データを分析した観光マーケティングなど、官民データの協調利用を進めている。政令指定都市で官民データ利活用に向けた社団法人を設立したのは全国初の事例である。 (参考:日刊工業新聞ニュースイッチ)
札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)を「ICT活用のショーケース」と位置付け、人流センサーやデジタルサイネージ、ビーコンなどのICTインフラを集中的に整備している。まち歩き情報アプリ「さつチカ」や防災情報共有システムを運用するほか、蓄積された人流データをイベント情報や気象データと掛け合わせた回遊性向上施策の検討に活用している。2019年度からは人流データをオープンデータ化し、プラットフォームで公開を開始した。 (参考:北海道札幌市|ICTとデータ活用で取り組む地方創生を紹介!)
2023年3月にはデジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプTYPE2)に採択され、地域コミュニティサービスの構築に取り組んでいる。同年5月30日には「札幌市スマートシティ推進協議会」を設立し、TIS、日本電気、さっぽろ産業振興財団など11社が参画(2024年時点で13社に拡大)。高齢化が進む厚別区もみじ台・青葉エリアを対象に、「新・さっぽろモデル」と呼ばれる地域コミュニティサービスを2024年2月28日から提供開始した。 (参考:TIS株式会社ニュースリリース、札幌市スマートシティ推進協議会/札幌市)
「新・さっぽろモデル」では、「さっぽろスマートID」によるシングルサインオンを実現し、LINEを活用した地域情報配信(「もみ・あおLINE」)、AI「アイちゃん」との会話機能、健康管理(体重・血圧記録、歩数競争)、屋内農園での野菜栽培、廃棄予定食品の受け取りサービス、オンライン診療(2025年3月追加)など、高齢者の生活支援に特化した複合サービスを展開している。 (参考:新・さっぽろモデル/札幌市)
第2次札幌市ICT活用戦略は2025年3月に策定が完了し、8年間の計画がスタートした。これまでの取り組みの成果として、DATA-SMART CITY SAPPOROでは防災15件、人口43件、交通35件、保健・福祉38件、経済・観光17件など、多分野にわたるデータセットを公開している。 (参考:DATA-SMART CITY SAPPORO)
「新・さっぽろモデル」は2024年2月28日のサービス開始後、タブレット利用150名限定(60歳以上推奨)で随時募集を継続しており、スマートフォンサービスは人数制限なしで提供中である。参加費は当面無料としている。 (参考:新・さっぽろモデル/札幌市)
チ・カ・ホの人流データは2019年度からオープンデータとして継続的に公開されており、都市課題解決のための分析基盤として機能している。 (参考:オープンデータとは/札幌市)
札幌市の取り組みは、ICT活用戦略を単なる計画文書に終わらせず、データ基盤の整備、官民連携組織の設立、具体的なサービス実装まで一貫して推進している点に特徴がある。
特にSARDの設立は、自治体・金融機関・メディア・小売など多様なセクターがデータを持ち寄り、地域全体でのイノベーション創出を目指す「データの地産地消」モデルとして、他の政令指定都市や中核市にも参考となる。入会金無料・月会費1000円からという参加しやすい設計も、官民連携の裾野を広げる工夫といえる。
チ・カ・ホのような都市基盤を「ICT活用のショーケース」と位置付け、人流センサーやサイネージを集中整備してデータを蓄積・公開する手法は、限られたリソースで効果を最大化するアプローチとして示唆に富む。
一方、高齢化地域への対応として展開する「新・さっぽろモデル」は、既存アプリを「共通ID」で連携させる方式を採用しており、ゼロからサービスを開発するよりも迅速かつ低コストで複合サービスを実現できる可能性を示している。
2026年4月時点の調査内容に基づいて作成
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