
NPO法人おりがみ×上野中通り商店街 学生商品開発
この記事は、my grooveを運営する株式会社Groove DesignsがAIを活用し独自に調査・作成したものです。
学生NPO法人おりがみが東京都台東区の上野中通り商店街と連携し、老舗3店舗とのコラボ商品や体験型コンテンツを共同開発。2025年8月の祭りで4商品計776個を販売するなど、年間20の商品・企画を展開した商店街活性化の事例。
上野中通商店街振興組合と学生NPO法人おりがみ(学生団体おりがみ)は、東京都台東区上野の「上野中通り商店街」で、地元老舗店舗とのコラボレーションによる新商品開発を継続的に進めている。2025年8月9日〜11日に開催された夏祭り「ゐの市盆踊り〜不忍夢〜」では、学生が老舗和菓子店「上野亀井堂」、日本茶専門店「茶の君野園」、とんかつ専門店「とん八亭」とコラボした4つの食品を出店し、3日間で計776個を販売した。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
食品の商品開発にとどまらず、学生は街歩きクイズや東京藝術大学の学生とのやぐら制作、絵馬・おみくじの企画運営など体験型コンテンツも並行して展開し、2025年度(令和7年度)は年間で20の商品・企画を生み出した。実施体制は上野中通商店街振興組合が主催、NPO法人おりがみ・学生団体おりがみが共催し、台東区が後援、東京都の「未来を創る商店街支援事業」の枠組みの中で実施されている。2026年度以降も、とんかつ店紹介冊子の発行や新たな体験コンテンツの企画など、取り組みの継続が予定されている。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
上野中通り商店街(正式名称:上野中通商店街振興組合)は、江戸時代から続く歴史を持ち、「歴史を活かした街づくり」をビジョンに掲げる商店街である。衣料品店やスポーツ用品店、飲食店など多様な業種の老舗が集積する一方、来街者・固定客の若返りが課題となっていた。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
NPO法人おりがみは2019年、半世紀にわたり途絶えていた盆踊り大会を「不忍夢」として復活させたことを起点に「上野ハレノヒ計画」を立ち上げ、上野中通り商店街との関係を築いてきた。寛永寺や東京藝術大学が象徴する伝統・文化的な一帯と、アメ横に代表される下町商店街が隣り合う上野の二面性を、祭りを通じて結びつけるという発想が同計画の起点にある。コロナ禍でのオンライン夏祭りなどを経て、2022年には学生とSNSで連携したオンラインコミュニティ「上野倶楽部」の運営が第17回東京商店街グランプリで特別賞を受賞するなど、情報発信面での協働実績を積み重ねてきた。(参考:上野ハレノヒ計画|NPO法人おりがみ、「上野倶楽部」の東京商店街グランプリ特別賞受賞にNPO法人おりがみが貢献|NPO法人おりがみのプレスリリース)
こうした情報発信面での協働実績を踏まえ、2025年度は東京都「未来を創る商店街支援事業」の採択を受け、商店街側が策定した複数年のグランドデザインのもとで、学生の関わりを「SNSでの広報協力」から一歩進め、老舗の看板商品を用いた新商品そのものを共同開発するフェーズへと発展させた。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
1. 実施体制と場の設定
取り組みは、上野中通商店街振興組合が主催し、NPO法人おりがみ・学生団体おりがみが共催、台東区が後援する体制で実施された。中心的な舞台となったのは、2025年8月9日(土)〜11日(月・祝)に上野恩賜公園 袴腰広場で開催された「ゐの市盆踊り〜不忍夢〜」で、一昨年(2023年)に開催された同系列の夏祭り「うえの夏まつり〜不忍夢〜」には約3万3千人が来場していた実績があった。(参考:「ゐの市盆踊り〜不忍夢〜」商店街と学生が共創し開催|NPO法人おりがみのプレスリリース)
2. 老舗店舗との商品共同開発
学生は、明治23年(1890年)創業で看板商品「文楽人形焼」・瓦煎餅で知られる老舗和菓子店「上野亀井堂」と約2か月かけて商品を開発し、看板の動物焼きをバター醤油と白ザラメの2種の味付けで焼いた「zooっといっしょ ふたごのもぐもぐセット」を完成させた。大正7年(1918年)創業で、茶師・君野玄一氏が2023年に全国茶審査技術競技大会で最高位「十段」を取得した実績を持つ日本茶専門店「茶の君野園」とは、八女茶を使った冷茶と、子どもでも食べやすいよう甘みを調整した抹茶かき氷を開発した。さらに、1947年創業でミシュランガイド東京のビブグルマンに7年連続で選出された経歴を持つとんかつ専門店「とん八亭」の味を生かし、上野発祥とされるとんかつをサンドにした商品を開発した。(参考:上野亀井堂の文楽人形焼と瓦煎餅|老舗食堂、都内屈指の品揃えを誇る上野・アメ横商店街の老舗日本茶専門店【茶の君野園】|日本茶生活、上野の老舗とんかつ屋『とん八亭』|さんたつ、上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
3. 現場での即時改善
亀井堂商品の販売では、1日目に当初300円だった価格を400円に引き上げたところ猛暑もあって売れ行きが伸びず、その日のうちに300円へ戻した。2日目は雨天ながら気温が下がったことで売れ行きが改善し夕方には完売、3日目は呼び込みを強化した結果、3日間で最多の販売数を記録するなど、天候や客の反応を見ながらその場で価格や運営方法を調整するサイクルが繰り返された。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
4. 体験型コンテンツの並行企画
食品の商品開発と並行して、学生は「うえのクイズさんぽ」(5月に街歩き形式で実施し、新聞折込で3万6,850件に告知して2日間で計182名が参加)、東京藝術大学の学生に制作を依頼した創作やぐら、藝大生による絵馬デザインコンペ、来場者が造花を飾る「共創モニュメント」(3日間で延べ約720名参加)、風車ワークショップ(約250名参加)、絵馬作成(約250名参加)、商店街内の5か所を紹介する三角POP、おみくじの配布(約450枚)など、月例の「上野ゐの市」や特別開催の「大祭ゐの市」も含めた年間を通じた機会に、20の商品・企画を展開した。上野を舞台にした漫画『ブルーピリオド』とのコラボや、江戸木箸の老舗「大黒屋」と共同制作した合格祈願箸など、商店街の外にある文化資源と接続した企画も含まれる。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
1. 「広報協力」から「共同事業」への発展
2022年に東京商店街グランプリ特別賞を受けた実績は、学生がSNSで商店街の魅力を発信する情報発信面での協働だった。2025年度の取り組みは、亀井堂との約2か月にわたる商品開発のように、老舗の看板商品そのものを学生と店舗が対等な立場で作り変える「共同事業」へと発展させた点に特徴がある。単発のPRイベントではなく、複数年にわたる関係構築の延長線上に商品開発を位置づけている。(参考:「上野倶楽部」の東京商店街グランプリ特別賞受賞にNPO法人おりがみが貢献|NPO法人おりがみのプレスリリース、上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
2. 「20種の新商品」の内実は、販売商品と参加型コンテンツの組み合わせ
公式発表は「新商品を20種開発」と打ち出しているが、内訳を見ると、価格を付けて実際に販売された商品(コラボ食品4点、お守り、合格箸、亥の子餅の計7点程度)と、街歩きクイズや風車ワークショップ、絵馬作成、やぐら制作、モニュメント設置といった来場者参加型のコンテンツ・装飾企画(十数件)が混在している。一つの旗艦商品に賭けるのではなく、性質の異なる多数の小規模施策を同時多発的に走らせ、参加人数や売上個数、来場者の声を個別に記録して次年度の改善点(雨天対策としてのPOPの耐水化、告知の多言語対応、クイズの難易度調整など)を整理している点が、実験的な運営として特徴的である。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
3. 「山」と「街」の文化資源を横断した企画設計
東京藝術大学の学生によるやぐら制作・絵馬デザイン、上野を舞台にした漫画『ブルーピリオド』とのコラボレーションなど、上野中通り商店街単独では持ち得ない文化的資源を積極的に組み合わせている。これは、高文化的な「山」のエリアと商店街文化の「街」のエリアを祭りで結びつけるという、2019年の「上野ハレノヒ計画」発足時からの一貫したコンセプトの延長線上にある。(参考:上野ハレノヒ計画|NPO法人おりがみ、上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
1. 商品販売実績
3日間の「ゐの市盆踊り〜不忍夢〜」で、亀井堂コラボ商品は179個(1日目42個・2日目63個・3日目74個)、とんかつサンドは210個(56個・53個・101個)、冷茶は197個(91個・26個・80個)、抹茶かき氷は190個(87個・18個・85個)を販売し、4商品の合計は776個となった。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
2. 体験コンテンツへの参加実績
「うえのクイズさんぽ」には2日間で計182名(1日目101名・2日目81名)が参加し、風車ワークショップと絵馬作成にはそれぞれ約250名、おみくじは3日間で約450枚を配布した。共創モニュメントへの造花設置には3日間で延べ約720名が参加するなど、飲食以外の体験型コンテンツにも相応の来場者が参加した。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
3. 定性的な評価
来場者アンケートでは、亀井堂商品について「醤油での味付けが新鮮」、抹茶かき氷について「普段抹茶を食べない人でも食べやすい」といった声のほか、クイズさんぽ参加者からは「普段行かないお店に行く機会になった」との感想が寄せられ、新規顧客の店舗訪問につながった様子がうかがえる。ただしこれらは主催者発表によるアンケート結果であり、リピート来店率や売上への中長期的な波及効果について、第三者による効果検証の結果は確認できなかった。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品を20種開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
4. 継続的な展開
2026年度も協働は継続しており、4月には上野のとんかつ店を取材した紹介冊子の発行、大祭ゐの市では本格的なお茶を楽しめるコンテンツや上野に関連する謎解きコンテンツの実施が計画されている。(参考:上野中通り商店街と学生が新商品開発|NPO法人おりがみのプレスリリース)
1. 情報発信の協働実績を、商品開発という次のフェーズにつなげる
上野の事例は、学生とのSNS発信協働(2022年の東京商店街グランプリ受賞実績)を土台に、数年がかりで商品開発という踏み込んだ協働に発展させている。単発の広報イベントで学生を動員するのではなく、複数年にわたる関係構築のロードマップの中に商品開発を位置づける視点は、若者との連携を模索する他地域の商店街にも再現可能である。
2. 老舗の看板商品を、開発期間を確保したうえで学生と作り変える
亀井堂とのコラボでは、約2か月の開発期間をかけて看板商品を新しい味付けで再構成している。短期間のイベント協賛としてではなく一定の開発期間を確保し、老舗の看板商品そのものを対象にすることは、コラボ商品の完成度と老舗側の当事者意識を高める要因になり得る。
3. 多数の小規模企画を並行実施し、当日のフィードバックで即座に調整する
一つの目玉企画に投資を集中させるのではなく、食品・ワークショップ・展示など性質の異なる企画を同時に走らせ、価格や運営方法を当日中に調整しながら記録・改善点を蓄積する運営手法は、限られた予算・人員で年に一度の祭りを運営する商店街にとって、リスクを分散しながら学びを最大化する再現性の高いアプローチである。
4. 商店街の外にある文化資源との連携で、単独では作れない企画力を補う
東京藝術大学や人気漫画とのコラボレーションのように、商店街の外にある文化的資源と接続することで、一商店街だけでは作れない話題性やコンテンツの幅を確保している。芸術大学や創作物のゆかりの地といった、地域固有の文化資源を棚卸しし連携先を見出す発想は、上野に限らず多くの地域で応用可能である。
2026年9月時点の調査内容に基づいて作成
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