暮らす人々にとって、楽しいまちをつくっていきたい

そもそも、宮の沢で白い恋人パークができたきっかけはどういうところなのでしょうか？

きっかけは、アメリカのHershey's Chocolate Worldです。そこは、もともと本当に何もない原生林のようなところにハーシーが工場をたて、社員が暮らすまちをつくったのですが、そのうち、ここをきっかけに学校、病院などいろいろなものができていきました。テーマパークもできて、まちができ、人々の暮らしができてきた。そのまま同じように、ということではありませんが、それはモデルになっています。

ハーシーの話で大事だと思うのは、世界観です。歩いていて楽しい、人に話したい、と思うような空間、きっかけを作っています。やはり、楽しいまち、というのは一つのキーワードだと思います。

楽しいまち、というキーワードがありましたが、石屋製菓さんは地域のまちづくりにも積極的に関わられています。まちづくりへの意識はどのようなところから生まれたのでしょうか？

「しあわせをつくるお菓子」というのが当社の企業理念です。お客様、地域、社員のしあわせを、お菓子作りを通じて作っていきたい。その時、自分たちができることは何か？というのを考えていました。

きっかけの一つが、白い恋人パークの未来構想を描いたことです。

札幌のまちづくりに取り組んでいる専門家の方にもそこに入ってもらって、一緒に社内のメンバーとも議論していきました。

その中で、プレイスメイキング※という言葉や、大通り公園の取り組みの話なども出てきて、自分も参加してみました。学生、子どもたち、行政の皆さんなど札幌のまちをもっとこうしたらよくなる、と思っている人たちがたくさんいることを知り、多様な人がともに未来を作っていくことがすごく面白いと感じたんです。

これをきっかけに「まちづくり」への意識がより強まっていきました。

※注) プレイスメイキングとは：公共空間を地域コミュニティの人々と一緒につくるプロセスのこと。様々な人にとって居心地の良い空間をつくることることで、その場所がまちの人々に愛される空間になる。

ともに取り組みながら、未来の姿に近づいていく

プレイスメイキングやウォーカブルな歩きたくなるまちなど、もちろん目指す姿を実現できると良いですが、その過程で未来を創造して楽しみながら取り組めることが大事だと思っています。

究極的には、できるかできないかはあまり重要ではなく、地域の人たちとともに取り組む機会ができることが重要なのではないかなと。

そういった中で、今後宮の沢で地域の方々と取り組んでみたいことはありますか？

やはり地域で既に住んでいる方々がいるので、その方々の思いや暮らしを前提としてまちをつくりあげていくべきだと思っています。

もっと皆さんが参加できるようにワークショップのような機会は増やしていけると良いし、地域の子どもたちと対話を重ねながら取り組んでいくことが大事だと思っています。

自分が感じたように、参加したら面白いが、そこに参加してもらうまでのハードルが高いと思います。

知らない人と出会うということについてもハードルはあると思うので、今回のようにデジタルも用いて取り組むのは面白いと思います。

多様な人が参加できる機会をつくっていくことが大事ではないか、という中で、その先に宮の沢がもっとこうなったら良いのにと思うことはありますか？

地域における「接点」が不足しているように思います。

地域の未来のことを考える場、などです。イベントなどの場はありますが、そこで「もっと未来のまちに向けてこういうことしたい！」というような議論をするわけではないので、積極的に関わっていけるような機会が少ないかもしれません。

また、宮の沢には飲食店やおいしいレストランも結構ありますし、子どもたちの通う保育園もたくさんあります。そういった皆さんともっと連携してみたいし、そのためにもぜひ白い恋人パークなどをもっと活用してもらえたらと思っています。

あとは、駅から白い恋人パークへ至る道を見てみても、ちょっと殺風景なところもあるので、どのような景観が良いのだろう？ということも考えてみたいと思います。

もっと訪れた人たちがワクワクする、楽しく歩きたくなるような場になれば、と。

「楽しそう！」をきっかけに関わりを増やす

ハードルを下げ、接点をつくるというお話がありましたが、その上でもっと地域に関わる方を増やしていくために大事だと思うことは何ですか？

楽しそう、と思うことが一番ではないでしょうか。

仕事として、となるとしんどいですよね。休みの日にわざわざ時間を割いていくというのも大変です。

例えば、食べ歩きを、まちを知るきっかけの一つにしていくとか。ラーメン、スープカレー、パフェなど・・いろいろ食べつつ、5kmあるいてカロリー消費しないと食べられない、というのは面白いかも笑

こういった、健康、食をセットにしていくと歩きながらまちを知り、まちとの接点が増えるかもしれませんね。

札幌の冬といえば雪ですが、冬季にこのようにまちを感じる、楽しく関わる機会をつくるにはどうすればよいでしょう？

自分はスキーもするし、雪は大好き。楽しむものだと思っています。

雪がこれほど身近にあるような大都市は世界でも、札幌しかありません。であれば、その楽しさをまちへ取り入れられたほうが良いのではないかと思っています。

実際、自分自身も地元から外に出てみて、この環境が当たり前ではなかったということに気づきました。これは海外に出たときも同様です。

冬の雪も含めた自然の豊かさ、人のあたたかさ、暮らしやすい環境、など様々な良さがそろっているのが札幌で、こんな奇跡のようなまちはなかなかないと思います。

そんなまちだからこそ、様々な人たちと共創してより良くしていきたい。共創することは、かかわる人たちの心を豊かにすることにつながると思います。

そのためにも、一歩踏み出してみる、ということが重要なんじゃないかなと。

新しい人に出会うことはストレスが大きいことでもありますが、一緒に何かをつくりあげていく、ということは失敗を含めてやってみてよかったと思えることだと考えています。

石水　創（いしみず　はじめ）。1982年生まれ。2004年石屋製菓株式会社入社。2013年より同社代表取締役社長及び、石屋商事株式会社の代表取締役社長も務める。

趣味は、ゴルフ、スキー、登山、マラソン。

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宮の沢でまちづくりに取り組む方の声を聞くインタビュー第１弾。今回は、「白い恋人」でもおなじみの石屋製菓株式会社 石水創(いしみずはじめ)社長にお話を伺いました。
宮の沢の白い恋人パークには一年を通じて地域内外から様々な方が訪れます。地域のまちづくりに積極的に取り組む石水さんが考える、これからの宮の沢とは？

宮の沢におけるまちづくりの現状と、これからのまちづくりでキーワードとなる「ウォーカブル」について紹介します！

宮の沢地区のまちづくりの現状は？

【インタビュー 】目指したいのは、地域の人たちのしあわせ。

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「居心地よく歩きたくなる宮の沢」をみんなで考えよう！

札幌市では現在、歩行者にとって居心地がよく、歩きたくなるまち「ウォーカブルシティ」の実現に向けて取組んでおり、宮の沢もモデル地区の一つです。

今年度は皆さんと一緒に体験を通して考え、宮の沢の課題や良いところを整理します。
そこに参加できない方も、本サイト上で声・思いを届ける機会を設けていきます。取組み状況も発信しますので、ぜひご覧ください！

歩いて楽しい宮の沢へ。まちを体験してみんなで考えよう！

さっぽろ

北海道

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あなたにとって居心地がよく、歩いて楽しいと感じるのはどんなまちでしょうか？あなたの考え、思いを教えてください！また、ワークショップも開催します。様々な取り組みを通じて一緒に考えてみませんか？

あなたにとって居心地のよいまちとは？

ワークショップで出た意見を踏まえながら、実際にまちを歩いて体験してみる「まち歩き」を行います！冬でも歩きたくなるような宮の沢に向けて、どのようなことが課題か一緒に考えてみましょう！

歩きたくなるまちへ、体験してみよう！

みなさんからこれまでいただいた意見を踏まえ、宮の沢で一年を通じて歩きたくなるまちをつくっていく上での課題と理想の姿をご紹介します！

【インタビュー】目指したいのは、地域の人たちのしあわせ。

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