Loading...
全国のまちづくり事例記事
EKIMISE(東武鉄道浅草駅ビル再生)
EKIMISE(東武鉄道浅草駅ビル再生)

EKIMISE(東武鉄道浅草駅ビル再生)

EKIMISE(東武鉄道浅草駅ビル再生)

この記事は、my grooveを運営する株式会社Groove DesignsがAIを活用し独自に調査・作成したものです。

東京都
台東区
#景観計画
#まちなか
#沿線まちづくり
#防災・減災
#EKIMISE
#松屋浅草
#ネオ・ルネサンス様式
#駅ビル再生
#東京スカイツリータウン
#居ながら改修
#BELCA賞
#浅草プラットフォーム

東武鉄道が1931年築の浅草駅ビルを耐震改修とあわせ開業当時のネオ・ルネサンス様式外観に復元し、2012年に商業施設EKIMISEとして再生。スカイツリー開業を契機に老朽駅ビルを地域のランドマークへ転換した事例。

概要

EKIMISE(エキミセ)は、東武スカイツリーライン浅草駅に直結する商業施設で、東武鉄道が自社保有する駅ビルを再生し2012年11月21日に開業した。建物は1931年(昭和6年)竣工の旧浅草駅ビル(松屋浅草店)で、老朽化と経年の外装改修によって当初の姿を失っていたところ、耐震改修とあわせて竣工当時のネオ・ルネサンス様式の外観・時計塔を史料に基づき復元した。地下1階〜地上7階、延床面積約3.46万平方メートル、既存の松屋浅草店(125店舗)と新規テナント(52店舗)をあわせて全館177店舗で構成される(参考:東武鉄道プレスリリース)。

開業時期は、東武鉄道が隅田川対岸で進めた東京スカイツリータウンのグランドオープン(2012年5月)から半年後にあたり、東武スカイツリーラインの両玄関口(とうきょうスカイツリー駅・浅草駅)を連動して整備する戦略の一環として位置づけられた(参考:東京スカイツリーを知る【公式】東京スカイツリー、東武鉄道プレスリリース)。解体・新築ではなく、駅と百貨店の営業を止めない改修によって既存建物の価値を再生した事例である。

背景・課題

浅草駅ビルは、東武鉄道社長・根津嘉一郎の方針のもと建築家・久野節の設計、清水建設の施工により建設され、1931年5月25日に「浅草雷門駅」として開業した。同年11月1日には、駅ビル内に百貨店「松屋浅草支店」が開業し、関東で初となる百貨店併設のターミナルビルとして話題を集めた。屋上には日本初の常設屋上遊園地が設けられ、隅田川を挟んで対岸から見るとその威容は「航空母艦」にたとえられるほどだったという(参考:松屋(百貨店)|Wikipedia、浅草駅|Wikipedia、東武鉄道浅草駅ビル|NOVARE Archives 清水建設歴史資料館、東武浅草駅、まだ知られていない「駅ビル」の秘密|東洋経済オンライン)。

しかし1974年の改修で建物3面の外壁が近代的なアルミルーバーで覆われ、竣工時の意匠は長らく見えない状態になっていた。さらに2000年代以降の消費低迷を背景に上層階の営業が縮小し、2010年5月には4階以上の営業を休止、日本最古とされた屋上遊園地「プレイランド」も閉鎖された。老朽化した駅ビルをどう再生するかが、具体策のないまま課題として残されていた(参考:松屋(百貨店)|Wikipedia、第16話 東武ビルディングは何処へ向かうのか|R不動産)。

同じ時期、東武鉄道は隅田川対岸の業平橋・押上地区で東京スカイツリーの建設を進めており、2012年5月の開業を控えていた。近未来的なスカイツリーと、下町浅草の歴史的な駅ビルという対照的な二つの拠点をどう連動させ、東武スカイツリーライン沿線全体の価値向上につなげるかが、駅ビル再生における実質的な動機となった(参考:東武鉄道プレスリリース)。

取り組みのプロセス

1. 外観改修の先行実施(〜2012年5月)

工事は2011年に着手された。まず外装改修を先行させ、1974年の改修で設置されたアルミルーバーを全面撤去し、GRCカバー工法により竣工時のネオ・ルネサンス様式のファサードを再現した。壁面装飾や、かつてのシンボルだった大時計は古写真などの史料に基づいて復元され、正面・西面・東面の3方向に設置し夜間はライトアップも施した。この外観リニューアルは2012年5月18日に完成し、5月22日の東京スカイツリー開業にタイミングを合わせている(参考:EKIMISE/東武鉄道浅草駅ビルリニューアル|シミズの設計本部、東武鉄道浅草駅ビル|NOVARE Archives 清水建設歴史資料館、東武スカイツリーラインの玄関口・浅草駅ビル外観が80年前のモダンな姿に|マイナビニュース)。

2. 「居ながら改修」による耐震補強

外観復元と並行して、駅・百貨店の営業を止めない「居ながら改修」で耐震性能の向上を図った。耐震壁に加え、鉄道車輪をモチーフにした意匠性のある耐震ブレースを設置し、構造補強と意匠性を両立させている(参考:EKIMISE/東武鉄道浅草駅ビルリニューアル|シミズの設計本部、東武鉄道浅草駅ビル|NOVARE Archives 清水建設歴史資料館)。

3. 内装工事と全館グランドオープン(2012年11月)

外観・構造の改修と並行して4〜7階の内装工事を進め、2012年11月21日に新規テナント52店舗を加えて全館グランドオープンした。地下1階・1階・3階では従前から営業していた松屋浅草店(125店舗)が営業を継続し、新旧をあわせて全館177店舗となった。「EKIMISE」という名称は、下町情緒あふれる仲見世の「見世」と、鉄道駅としての立地を示す「駅」を組み合わせて東武鉄道が考案した造語で、コンセプトは「浅草プラットフォーム(人が行き交う場所)」とされた(参考:東武鉄道プレスリリース、東武/浅草駅に177店のEKIMISE、11月21日開業|流通ニュース)。

4. 屋上・7階の観光機能整備

屋上には眺望が開けたスカイツリービューの屋外広場「浅草ハレテラス」を、7階には手作り小物や土産物の店を集めたテーマゾーン「駅見世小路」を新設し、買い物だけでなく観光客が立ち寄れる機能を追加した(参考:東武鉄道プレスリリース)。

この事例の特徴

1. 解体・新築ではなく「使いながらの復元的改修」

EKIMISEは、駅と百貨店という営業を止められない機能を抱えたまま、耐震改修と外観復元を同時に進めた点に特徴がある。ホーム階の耐震改修では列車の運行時間を避けて作業時間が2時間弱に限られる日もあったとされ、稼働中のインフラ機能を維持しながらストックの価値を引き上げる手法が徹底された(参考:EKIMISE/東武鉄道浅草駅ビルリニューアル|シミズの設計本部、東武鉄道浅草駅ビル|NOVARE Archives 清水建設歴史資料館)。

2. 史料に基づく厳密な復元

外観復元は「レトロ風」の意匠を新たに設えたのではなく、古写真などの一次資料に基づいて竣工時のファサードと時計塔の意匠を再現している。歴史的正当性を伴う復元であった点は、第24回BELCA賞ベストリフォーム部門、平成26年度日本建築防災協会理事長賞・耐震改修優秀建築賞という建築・不動産業界からの第三者評価にもつながった(参考:EKIMISE/東武鉄道浅草駅ビルリニューアル|シミズの設計本部)。

3. 隣接する大規模インフラ投資とのタイミング連動

EKIMISEの再生は単独の施設更新ではなく、東京スカイツリータウンの開業時期に照準を合わせて計画された。外観改修をスカイツリー開業の5月に、全館開業をその半年後の11月に配置することで、東武スカイツリーライン沿線という単位で話題性と集客動線を設計している(参考:東武鉄道プレスリリース)。

4. 鉄道事業者自身が保有資産を軸に再生を主導

自治体や外部デベロッパーの主導ではなく、鉄道事業者である東武鉄道が自社保有の駅ビルという資産を軸に、設計・施工を自ら発注して再生を実施した点も特徴である。

調査時点の成果

1. 第三者評価による再生手法の裏付け

第24回BELCA賞ベストリフォーム部門、平成26年度日本建築防災協会理事長賞・耐震改修優秀建築賞を受賞し、既存建物の保存的活用と耐震性能向上を両立させた改修手法として業界内で評価された(参考:EKIMISE/東武鉄道浅草駅ビルリニューアル|シミズの設計本部)。

2. 地域の観光拠点としての定着

屋上の「浅草ハレテラス」は東京スカイツリーを望める展望スポットとして定着し、台東区公式の観光案内サイトでも松屋浅草・EKIMISEは「地元の人に愛される東京初のターミナルデパート」として紹介されている(参考:松屋浅草|TAITOおでかけナビ)。

3. 開業10年以上を経たテナント戦略の更新

2026年6月には、4階に訪日外国人需要に特化した「ドン・キホーテ浅草EKIMISE店」が出店した。同社は浅草雷門から徒歩圏内の既存店(訪日客が1日1,500人以上来店)に続く2店舗目として、化粧品・医薬品・土産物など訪日客需要の高い品目に絞った売場を展開しており、EKIMISEが開業から10年以上を経てもインバウンド需要を取り込める立地・集客力を維持していることを示している(参考:「ドン・キホーテ浅草EKIMISE店」の売場づくりをレポート|訪日ラボ)。

なお、テナント売上や来館者数の公開データは確認できなかった。

他地域への示唆

1. 近隣の大規模投資計画を再生のタイミング設計に組み込む

EKIMISEは、隣接エリアで進む大規模インフラ投資(東京スカイツリー)の開業スケジュールを、自らの改修計画のマイルストーンとして採用した。単独では話題化しにくい自社施設の更新であっても、周辺で進む大型プロジェクトの開業時期に照準を合わせることで、広域的な集客動線・メディア露出を取り込める。これは、駅ビルに限らず、周辺で再開発や大型イベントが予定されている地域の既存施設所有者にとって再現性のある視点である。

2. 営業継続を前提とした改修計画の立案

駅・百貨店の機能を止めずに耐震改修と外観復元を完遂した「居ながら改修」の手法は、収益施設を長期間休業させることが難しい地方の駅ビルや商業施設の更新においても参考になる。工程を機能停止が許容できる時間帯・範囲に細分化して積み上げる進め方は、規模や立地に依らず応用可能な計画技術である。

3. 史料に基づく復元が景観の説得力を高める

外観復元を「懐古的な意匠」ではなく古写真等の一次資料に基づいて行った点は、単なる美装化と一線を画し、地域のランドマークとしての説得力・第三者評価(BELCA賞等)につながった。歴史的建造物を抱える他地域においても、史料調査に基づく復元は、属人的なセンスに頼らない再現性のある景観形成手法として応用できる。

4. リニューアルを一度きりで終わらせないテナント運営

開業から10年以上を経た2020年代にも訪日客需要に応じてテナント構成を更新し続けている点は、大規模改修を「竣工がゴール」にせず、その後の需要変化に応じて商業施設としての運営を継続的に見直す姿勢の重要性を示している。ハード整備の再現性だけでなく、開業後の運営面での柔軟な更新も、他地域の駅ビル・複合施設の運営において参考になる論点である。

参照元

2026年9月時点の調査内容に基づいて作成

東京都
台東区
#景観計画
#まちなか
#沿線まちづくり
#防災・減災
#EKIMISE
#松屋浅草
#ネオ・ルネサンス様式
#駅ビル再生
#東京スカイツリータウン
#居ながら改修
#BELCA賞
#浅草プラットフォーム

この記事は公開情報に基づき、AIを用いた詳細調査により作成されました。記事内容への修正依頼、お問合せ等は以下までお寄せください。

問い合わせ:support@groove-designs.com

よくあるご質問(FAQ)もあわせてご確認ください。


東京都の他の事例

東京都 / 世田谷区

千歳烏山駅前広場南側地区市街地再開発事業

京王線連続立体交差事業を契機に、千歳烏山駅南側の低層密集市街地で進む地権者主導の市街地再開発。約10年をかけた段階的な合意形成、防災機能を備えた南北2つの広場、まちづくりの拠点「ちとからプラザ」を通じた地域との対話の過程を整理する。

#都市整備
#駅前広場
#沿線まちづくり

活動のテーマで探す

#

総合計画

#

まちづくり指針

#

エリアビジョン

#

景観計画

#

緑の基本計画

#

公共空間活用

#

ウォーカブル

#

公園活用

#

防災・減災

#

空き家活用

#

エリアプラットフォーム

#

公民連携プラットフォーム

#

公民連携

#

地域コミュニティ

#

地域交流拠点

#

多文化共生

#

子育て支援

#

文化芸術

#

自動運転バス

#

モビリティマネジメント

#

モビリティハブ

#

関係人口

#

移住促進

#

探究学習

#

グリーンインフラ

#

生物多様性

#

参加型予算

#

都市整備

#

まちなか

#

駅前広場

#

協働のまちづくり

#

リノベーションまちづくり

#

フューチャーセンター

#

スマートシティ

#

AI

#

リビングラボ

#

空きスペース活用

#

居場所づくり

#

子ども食堂

#

沿線まちづくり

#

健康

#

社会教育

#

持続可能な都市

#

計画策定

#

まちづくり

#

コミュニティ形成

#

ワークショップ

#

社会実験

#

市民参加

#

子ども・若者

#

子育て世代

#

シニア

©︎ 2022 Groove Designs, Ltd.