まちと人とのつながりを、再構築したい

―鈴木さんは、もともと都内ご出身だと思いますが、どのような経緯で沼津に関わるようになったのですか？

そうですね、いろいろな軸で取り組みをしていますが、根本には「まちと人とのつながりを再構築したい」という思いでやっています。あとは、空間デザインのスキルで遊休施設を再開発していくなどが興味範囲です。

もともと、建築設計事務所で働いていたのですが、まちづくりについて企画したり、コンペティションに出たりする部署へ移り、さまざまな地域の仕事をさせていただくようになりました。

ちょうどリノベーションスクールが流行りだした時期で、「次の週末、どこかでやっていたら参加したいな」と思っていたところ、沼津でも第1回目をやるということで参加したのが、沼津を訪れたきっかけです。

その後、第２回リノベーションスクール＠沼津に参加し、『車の通りが減っているのに道路が多い』や『商店街のにぎわいが薄れている』など、まちの課題に触れ、広場活用や出店用屋台を作成する提案などをしました。

同じチームに沼津に移住して木工所を運営している大学時代の先輩がいて、まずは試しに屋台をやってみようと。

5台ほど作ってみて、沼津や東京のイベントに提供してみたら、なかなか好評で。

ちゃんと売上が立つようになり、TINY STANDという名前で事業化をしました。

そのタイミングで設計事務所の法人を設立して、沼津に移住を決めました。

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製作したTINY STANDを利用している様子

―起業の場所として、沼津を選ばれた理由ってありますか？

もともと空き家問題に興味を持っていて、地方でも限界集落が今後増える中で、どうやったらそれを残せるのか？を調査研究したいと考えていました。

その中で、ちょうど沼津の戸田(へだ)という地域に出会い、そのエリアの空きビルを友人が紹介してくれてリノベーションしてホテルにしたんです。そういう縁もあって、沼津に移住しました。

地元とかではなく、縁もゆかりもない沼津でもし良い取り組みができれば、再現性のあるモデルにできるのではないか？

そういう、「勝手に仮説をたてて、勝手にまちづくりをしていく」、という構想を持っていました。

ちなみに、社名(REIVER)の由来ですが、いつの時代も文化が生まれる場所には川(RIVER)があり、生活にとって欠かすことのできない重要な要素です。

そのRIVERに、「リノベーション」、「再生」、「再定義」という要素(RE)を組み合わせています。

沼津でも狩野川が中心部を流れ、代表的な景観と都市構造を創っているだけでなく、暮らしている皆さんの憩いの場ともなっています。

あとは、「川上から川下まで、なんでも手伝いえることがあればやります！」という意味も込めています笑。

民間と公共の間で、バランスを意識する

―鈴木さんは、これまでたくさんのまちの取り組みに参加されて来られたと思うのですが、最近では非常に広義の意味をもつ『まちづくり』という言葉について、どのような意味で使われていますか？

『まちづくり』という言葉を使うことへの違和感を持つことはあります。

いわゆるハード面の、街並みや景観を整えることも大事ですが、それだけではなく、結局はまちにおける人と人の共存が大事ではないかと思っています。

なので、そういう要素を組み込んだ、まちづくりに変わる表現や言葉があると良いなとは思っています。ちょっと思いついてはいないですが..

例えば、自分の中のイメージとして沼津の方は「自分のやりたいことをやらないとダサい」という雰囲気というかプライドがあるような気がします。

他でこれまでに関わってきた地域だと、行政(公共)がこうしたい、という時に賛同者がでてくることも多いですが、沼津の方たちは行政がこう考えるなら自分たちはこうしたい、というような面白いアイデアが出てきて、それが活性化にもつながり、「らしさ」にもなるような気がします。

なので、自分自身の役割としては、中心市街地での取り組みは、行政と地域の方の間を取り持ちつつ、まちを良くする方向に一緒に向かえるよう提案する、というところかなと考えています。

―間を取り持っていく役割から見て、行政と民間それぞれで「こういうことをしたらいいかも？」と思われることはありますか？

行政でやってほしいこととしては、「多様な人が共存できる場をつくる」ということですね。

特定の方向性や指向性のある人たちに向けてだけではなく、仮にターゲットはあったとしても、さまざまな価値観が交流できる場所づくりをすることは、行政が取り組む事業として必要だと思います。

民間だと絞って尖らせるのは良いことだったりしますが、行政の取り組みではバランス感は求められるのかなと。

時間をかけてコンテンツをつくっていく

―鈴木さんは、OPEN NUMAZUに当初から関われていらっしゃいますね。

はい、2022年ですね。私としても、本格的に市街地の方と話す初めてのお仕事でしたので、手探り状態からスタートしました。

ただ、戸田での事業をやっていた時でしたので、地域の方とどのようにお話しするか、どのように周知してもらうかについては勘所がありました。その感覚に従っていろいろ取り組んでいったように思います。

まだ中心市街地に人が集まる習慣がない中で、どのように進めるか？

そのためには、まちのいろいろな場所で滞在できるカルチャーやコンテンツがあると良いなと思っていますし、それにつながるものとしてOPEN NUMAZUがあると良いのかなと感じます。

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2022年に開催したOPEN NUMAZUの様子

―まちなかで、ほかにも必要だと思うことがあれば教えてください。

例えばですが、沼津はやはり車社会なので、駐車場などの車でのアクセス性は重要だと感じています。

また、駅を通過点ではなく、滞在場所として利用してもらえるかが肝なので、のんびりしてもらうためのコンテンツは必要なのかなと。

沼津はチェーン店が駅周辺にほとんどないので、日中滞在できる個人店で、ランチタイムも入れるカフェが増えるといいな、と個人的には思っています。

ららぽーとさんのようなそこにいけばいろいろなものがそろっている、という場との差別化にもなるし、まちとしての個性が出やすい可能性もあるなと思っています。

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沼津のまちなかで活動する方々にお話を伺うインタビュー第２弾。
今回は、建築家としてのスキルを活かして、空間設計やプロジェクトデザインをされる傍ら、宿泊施設「タゴール・ハーバーホステル」や珈琲焙煎所「アーキペラゴ・ロースタリー」、まちなか居住推進事業のプロデュースなど、多方面に活躍される鈴木智博さんにお話をお伺いしました！

『人とまちの関係を再構築する』を軸に活動される鈴木さんの“想い”とは？

沼津のまちなかで活動する方々と語る、連載企画！沼津の輪が広がります。

まちなかインタビュー！ - ぬまのわ

【インタビュー】まちと、人のつながりを再構築したい！

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沼津市

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OPEN NUMAZUは、まちなかの公共空間や資源を活用していくことで生まれる風景を日常へとつなげ、ヒト中心のまちなかを創り出していく取り組みです。

この取り組みでの魅力的な空間づくりの実践や検証を通じて、今後の公共空間の再編や利活用に繋げていくことを目指しています！

2022年に始まったこの取り組みも、2024年で3年目。
多くの方に知ってもらえるようになってきました。

改めてこの場を通じて、これまでの積み重ねや新たなチャレンジを共有し、皆さんの声も聞きながら、これからのまちなかを一緒につくっていきたいと考えています！

OPEN NUMAZUを知ろう・参加しよう！

沼津市管理者

深海魚おじさん

きゃし

ニック

東(ひがし)宏一

JodVX50Z

muttくろちゃん

ratatattara

オオキマミ

しょうたろう

なみへい

taro

rino

Tomohiro

とも

オグラ

みたにまゆこ(運営事務局 )

よい子

向　文英

2wBIksqW

ハイパー

むらかみもえ

hinata

NmNSAMzU

つゆころ

たいこオヤジ

沼りかけ

オザワちゃみお

ichikawa

ぴこまる

ここあき

わゆ

キイ

MICHIYO

まちづくりって聞いたこともないし、なんだか難しそうだなと思っていませんか？
実は、ちょっとした日常とつながる活動から始められるんです。

この場では、高校生による、まちなかでの地域と関わる取り組みを発信します！
また、学生も大人も混ざり合いながら、できる時にできる形で関われるような機会も作っていきたいと考えています。

一緒に沼津のまちなかで、やってみたいコト、やってみませんか！？

高校生がまちを使い、学ぶ！

沼津まちづくりプラットフォームとは

「沼津まちづくりプラットフォーム」は、沼津のまちなか(中心市街地)を中心に、まちづくりや地域活動に興味があるみなさんが気軽に参加できる、新しいデジタルの場です！

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