【Vol.10】皆さんのご意見を踏まえた区の担当者の想い
杉並区
2025-01-23
グリーンインフラのプロジェクトを担当している杉並区の担当者です。 皆さんからいただいたご意見をもとに、このプロジェクト「みんなのグリーンインフラ 水害対策について考えよう!」について改めてお話させていただきます。
このプロジェクトの中で意見募集を行ったところ、皆さんから以下のようなご意見をいただきました。
・グレーインフラ(従来のインフラ)も重要だと思うのに、「水害対策=グリーンインフラ」のように見えているのはなぜ?
・グリーンインフラの効果が数値化されていない中、杉並区がグレーインフラとグリーンインフラをどのように位置づけているか知りたい。
こうした皆さんからの声をお聞きし、グリーンインフラに対する区の考え方を十分に説明できていないままに意見募集をしていたことに気づくことができました。そこで、改めて区担当者から杉並区のグリーンインフラ事業に対する考え方についてお伝えします。
近年、気候変動等の影響で集中豪雨の被害が増え、多くの人々が不安な日々を過ごしていると思います。
これまで、東京都や杉並区といった行政機関では、河川改修工事や治水施設の整備、道路の透水性舗装や雨水の流出を抑える対策など主に「ハード面」の対策を行ってきました。
区としては、「ハード面」での整備が想定される降雨に対して高い効果があると考えていますが、この取組は高額なコストと完成までに長い年月が必要となるという課題があります。
そのため、近年の集中豪雨の拡大に緊急の対応が必要となっている状況に対して、全ての水害対策を「ハード面」だけで対応することには厳しい側面があるのが実情です。
こうした中、近年、自然環境を活用した「グリーンインフラ」という新しい地域づくりの方法が注目されています。
グリーンインフラによる水害対策は、まだ広く実証されていない新たな手法かもしれませんが、区としては、水害対策としてできることを増やすための新しい取組の1つとして有効だと考え、今年度より取組を開始しました。
グリーンインフラの考え方を取り入れ、自然の力を活用し、人々の生活に調和した対策を講じることで、水害対策という面だけではなく、以下のような側面でも私たちの生活を豊かにしてくれ、杉並らしいみどりが多く住みやすい環境づくりにつながることを期待しています。
- 水質の浄化
- 生物の生息地の確保
- 気温上昇の抑制
- 良好な景観づくり
- 地域のコミュニティづくり
など
この新しい試みを、区民の皆さんに知っていただき、一緒に考え、アイデアを出し合いながら一緒に体験していく。
そして、その効果をしっかりと検証した上で、この取組を区の事業として具現化していきたい。
こうした想いをもって、一緒にみどりが多く住みやすい環境づくりを進めていければと考えています。
今後ともよろしくお願いいたします。
利用規約第4条第2項に基づき、「みんなのグリーンインフラ 水害対策について考えよう!」に参加いただいた皆様の個人情報は、本取り組みを運営する杉並区にも提供されます。